家族信託に直結する関連法のポイント

家族信託(民事信託)の最も重要な関連法は、2006年に大幅改正された「信託法」です。財産を管理・処分する法的な枠組みは同法に基づいており、さらに不動産の扱いなどに関連して「民法」や「不動産登記法」が深く関わってきます。家族信託に直結する関連法のポイントは以下の通りです。

1.信託法(根拠法)

信託の基本的なルールを定めた法律です。信託の設定(第3条): 家族信託は、主に委託者と受託者の「契約」、または「遺言」によって設定されます。受託者の義務: 財産を託された受託者には、自分の財産と分けて管理する「分別管理義務」、誠実に管理する「善管注意義務」などが課されています。30年ルール: 信託の効力は原則として最長30年とされ、以降の受益権の承継は1回に制限されています。

2.民法(一般法)

信託法でカバーされていない部分を補うベースとなる法律です。契約の成立: 信託契約も法的な契約であるため、当事者の意思能力や契約行為に関する民法の規定が適用されます。遺留分に関する民法特例: 家族信託を利用して特定の相続人に財産を多く残す場合でも、他の相続人の「遺留分(最低限の取り分)」を侵害することはできません。

経済的利益とは

弁護士が介入することによって得られる経済的な利益のことです。 着手金や報酬金はこの経済的利益の額を元に算出します。

3.不動産登記法(手続き法)

信託財産に不動産が含まれる場合に必ず関係してくる法律です。信託登記: 不動産の名義を委託者から受託者へ変更(移転)し、同時に「信託登記」を行うことが義務付けられています。

4.税法(税務関連)

信託の開始時や運用時に、思わぬ税金がかからないよう注意が必要です。所得税: 信託財産から生じた利益(家賃収入など)は、原則として実際に利益を受け取る「受益者」に課税されます。贈与税・相続税: 委託者、受託者、受益者の関係性によっては、信託設定時に贈与税の対象となる場合があります。

■参考情報

【E-GOV】信託法

【個人信託・家族信託研究所】家族信託の仕組み・機能とは